ダイヤモンド社発刊「ザ・ファースト・カンパニー 2016」掲載 温泉の「藻」に着眼した別府発ベンチャー│サラヴィオ化粧品

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2016年1月15日
ダイヤモンド社発刊「ザ・ファースト・カンパニー 2016」
温泉の「藻」に着眼し化粧品を開発
世界から注目を集める別府発ベンチャー

日本を代表する温泉地である別府で創業したサラヴィオ化粧品。酵母の研究によりスキンケア・ヘアケア商品や育毛ミストの開発、販売を行ってきたが、2012年に温泉に潜む「藻」の本格的な研究に着手して、「藻」による温泉効用を解明。抗炎症作用がある新発見の「温泉藻類®RG92」は特許を取得し、 その特性を生かした独自の商品群が注目を集めている。


起業のきっかけは、発酵技術を応用した独自の酵素分解法で調整した低分子化コラーゲンとの出会いだった。「通常はコラーゲンを抽出しようとすると、強い酸で溶かした後にアルカリ性の薬品を使ってPH値を調整します。すると薬品がどうしても残留してしまう。コラーゲンは化粧品の素材になるのですが、敏感肌の人には害になってしまいます。そこで発酵の原理を使って分解し、コラーゲンを抽出するという方法をとりました。その素材を使って、肌に優しい化粧品をつくったのです」と社長の濱田拓也は当時を振り返る。

同社の創業は2006年。父親と2人で起ち上げたサラヴィオ化粧品の商品は美容液と育毛ミスト。化粧品製造会社に委託して市場に出したが、販売方法がわからず初年度の売り上げは300万円ほど。生活するのに精一杯だった。

ところが、サンプルをつくって配ると、「しみない、べたつかない、匂いがない、使用感がよい、シミができにくくなった、肌に弾力が出てきた」などの声が寄せられ、口コミで評判になった。ウェブの通信販売も軌道に乗って、創業3年目で一気に7000万円まで売り上げを伸ばした。

ここで同社は、思い切った戦略を取る。創業4年目に、利益の大部分を研究設備に投資して「サラヴィオ中央研究所」を設立したのだ。「当時はまだ仕事も暇で、お客さまからの声にメールや電話でダイレクトに応えていたんです。その中にはアトピーで悩む女性が多く、切実な相談を聞いているうちに、メーカーとしての責任ある回答をしたいという思いが芽生えました。つまり本当によい商品をお客さまに提供するには、自社に研究チームを設け、独自の研究開発で商品をつくるのが早道だ、と考えるようになったのです。」

製薬会社でもない化粧品のベンチャー企業が、投資資金がかかる研究所を設立するのは蛮勇に近かったが、「あの時は、困っている人を助けたい一心でした」と濱田は振り返る。国が運営する、JREC(科学者人材データベース)で求人をかけると、世界中から応募があった。その中から選りすぐりの研究者を採用、ゆえに現在の15名の研究者は、海外留学の経験がある日本人の他に米国やアジア各国出身者など、グローバルな色彩を帯びる。

そして「サラヴィオ中央研究所」が取り組んだのは、地元別府の温泉研究だった。


気の遠くなるような実験を繰り返して「温泉藻類®RG92」を発見

別府温泉は、海と山に囲まれた独特の地質分布のせいもあって、泉種が豊富なのが特徴である。世界には11種類の泉質があるといわれるが、別府にはそのうち10種類が存在する。そのため効果効能も多岐にわたり、江戸時代から、神経痛や肩こり、腰痛や関節リウマチ、アトピー性皮膚炎などの症状に悩む人々が治療を求めて湯治に訪れていた。

では温泉の何が、そうした効果に寄与しているのか?

これまでの温泉研究のほとんどは、温泉水の成分を調査したり泥の性質を調べたりするという物理化学的なものが主流だった。ただし、過去の研究では温泉による効果効能のすべては解明されていない。

「私たちは、温泉の効果効能の正体はそこに潜んでいるある種の藻類(光合成を行う微生物の仲間)にあるのではないかと考え、温泉水の中から、効果効能のある温泉藻類を特定する研究を始めたのです。まず試験管を片手に、街中のいたるところから湧き出る温泉を採取したのですが、温泉には私たちの予想をはるかに越えた無数の藻類が存在しており、まさに気の遠くなるような採取と実験を繰り返す必要がありました」

幸い、温泉は高温なので、余分な雑菌は死滅し、過酷な環境下でも生き続ける藻類は限られていた。それでも、なんとか200種類を超える温泉微生物を単離することに成功した。

2012年、サラヴィオ研究チームはついに4種類の新種の藻類を発見する。藻類エキスの効果を調べるために信州大学と共同研究を行った結果、その中の一つ、92番目に発見された藻類に、高い抗炎症作用があることがわかった。その藻類こそが、昔からリウマチや腰痛、慢性皮膚炎などを癒してきた正体の一つだったのだ。「私たちは、この藻類に希望と期待を込めて、『温泉藻類®RG92(Regeneration Gatrway 92)』と名づけました。“92番目に見つけた再生への道”という意味です」


医学の分野で活躍する原料開発も視野に入れる

『温泉藻類®RG92』は、日本薬学会、日本リウマチ学会などで、各種の抗炎症作用や薬理作用が証明され、2015年には、その新規性や特異性、治療薬等への将来性が認められて、特許取得に成功した。現在同社では、『温泉藻類®RG92』を利用した、化粧水や保湿オイル、美容液やクリームなどの化粧品群を販売している。さらに「痛み」や「かゆみ」を抑える抗炎症作用に秀でた「マルチアクティブローション」を開発、ドーピングや副作用など健康管理が難しいアスリートや、運動器症候群に悩む中高年の方たちへ提供を始めている。

サラヴィオ中央研究所では今、この温泉藻類の研究と合わせて、生命活動のエネルギーをつくりだす「ミトコンドリア」の研究も進められている。その研究課程で、同社の「加水分解酵母エキス」が毛乳頭細胞(発毛の司令塔)のミトコンドリアを活性化し、育毛エネルギーをつくりだしていることも発見されたという。現在、販路拡大のために店舗販売を計画しており、その第1号店が2015年12月にオープンした浅草の商業施設「まるごとにっぽん」に出展する。店名は「おおいた温泉座」。政府が掲げる地方創生を背景に、別府温泉の資源を活用した、リラクゼーションや治療、美容、健康促進への実用化を発信していく考えだ。

濱田は、「今後は、自社の強みである世界トップレベルの研究を活かし、個人の体質に沿った商品や、医学の分野で活躍する原料の開発に力を入れていく。東京オリンピックを目処に、売上100億円規模の企業に成長したい」と抱負を語る。



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