夏休み子供教室 「家族ふれあいサイエンス2012」
7月23日、今年も大分県教育委員会と大分県商工労働部のご協力のもと、少年少女科学体験スペース「O-Labo」にて『家族ふれあいサイエンス』を実施しました。
今年で3回目となるこの教室も、大変好評いただいており、夏休み前からずっと続いていた雨も上がり、大変暑い中、大分県内の児童及び保護者様にお集まりいただきました。
今回のテーマは「私たちのくらしと化学」
■水を吸って冷たくなるプラスチック(瞬間保冷材)の実験
■水を含ませた筆で文字が書ける紙を作ろう!
■ぐにゅぐにゅおもちゃ!スライムを作って遊ぼう!
化学反応のうち著しい吸熱反応がおこるものは冷却剤として用いられます。硝酸アンモニウム溶液と尿素溶液とを水に溶かし、冷える様子を体感してもらうとともに、初めの液温と混ぜ合わせた後に水温の低下する様子や、個体の物質同士を混ぜ合わせても同様の現象が起きることを実験しました。
混ぜ合わせるとすぐに冷えるので、なぜ・どうしてという
子どもたちのワクワクしている声がきけ、さらに顔や体にあててみたりと興味津々でした。
実際に温度を測ってもらい、今体感している冷たさが何度くらいかを肌で感じてもらい
ました。
混ぜるだけという簡単な実験ですが、自分たちで温度の下がり具合を体験できるのが
楽しいようで、とても盛り上がっていました。
このような現象を利用した暮らしに役に立つ「ものづくり」のアイデアを考えていただけたらと思います。
■「水で文字が書ける紙を作ろう」では、コバルトの錯イオンが配位子が入れ替わる際に色を変化させる様子を観察し実験しました。
原理を理解するには化学の知識が必要ですが、身近な例として、乾燥材のシリカゲルは、水を吸って効力がなくなると桃色に変色します。この原理を利用したものであり、濡らしたり乾かしたりして繰り返し文字が書けること、すなわち可逆性があることを勉強してもらいました。
普段普通に文字や絵を描いていますが、書いたものが乾くと消える
という体験はみなさん初めてだったようで、何度も書いては乾かし、
書いては乾かしという動作を繰り返して楽しんでいました。
家に持って帰ってまた遊べるということで、みんな大事そうに
自分の作った紙を喜んで持って帰ってくれました。
手に取ると不思議な感触を持つスライム。
昨年も大変人気のあった「スライム」
を作って遊んでもらいました。スライムを袋から出して手のひらで揉んだり、テーブルの上で弾ませたりして、粘稠性、弾力性を感じていただきました。
身近にあるものでスライムに似た性質を持ったものにどんなものがあるか考えてもらいます。(こんにゃくや、ゼリーなど)
スライムをちぎっても再びくっ付く性質やテーブルの上にしばらく置いておくと平たく広がる性質も観察します。
携帯用顕微鏡でスライムの表面を見て、手で揉む事により細かな気泡ができる様子を観察してもらいました。
保護者のかたもこの実験は楽しみにされてたようで、子供たちよりも真剣に実験しているようにも感じました。
それぞれ小さな袋を渡し、薬品は博士やアシスタントが順番に配って行きましたが、「早く早く」と子供たちから催促され、一同、子供たちのパワーに圧倒します。
薬液と、色粉を入れた後は、みんな必死に揉んだり振ったり、反応してスライム状になってゆく様子を楽しんでもらいます。
うまく出来る子、出来ない子もいますが、親子で一緒にワイワイ作り、初めて会う子同士でも一緒に学び、楽しめた様子でした。
最後に、今回の「家族ふれあいサイエンス」にご協力して頂いた皆様、誠にありがとうございます。
また、ご来場して戴いたたくさんのお客様、誠にありがとうございます。






